「好きな色」は難しい
皆さんは、自分の好きな色を聞かれてパッと答えられますか?
私は無理です。
何故なら、「自分が好む色」と「推しのテーマカラー」の境目があやふやになっているから。
例えば。貴方がスーツケースを新調したいと思っているとします。まず何で選びますか?
機能性、容量、デザイン……人によって重視するポイントは違うと思います。デカけりゃ見た目は何でもいい、デザインが可愛いから多少使いづらくても我慢する、という人もいるでしょう。
私ですか?
当時の最推し*1のカラー、紫一色の必要以上にデカいヤツを買いました。
今見ると「何でこれにした???」という感想しか出てこないのですが、当時の私は
「紫でツヤツヤ!こんなの推しじゃん!買う!!!」
しか考えていませんでした。アホですね。
アホだとは思うんですけど、こういう経験ないですか?ねぇ、テーマカラーのある推しを持つ皆さん?
さて、一旦ここで私の推し遍歴を語らせてください。
最初にテーマカラーがハッキリしている推しができたのは高校3年生の時。
あんさんぶるスターズ!というソシャゲ内のユニット『流星隊』の高峯翠くんでした。テーマカラーは名前の通り緑。
彼にどっぷりハマった私の文房具は緑に染まりました。文房具ってところが高校生らしくて可愛いね。
その後大学生になり、暫くは翠くん翠くん言っていたのですが、唐突に仮面ライダーの沼に落ちました。そして出会ったのが、仮面ライダー龍騎に登場する浅倉威もとい仮面ライダー王蛇。バイオレンスな彼の生き様に惚れ込んだ私は、今度は王蛇のテーマカラー、紫の物を好んで買うようになります。先述のスーツケースが良い例です。身の回りが紫に染まるかと思いきや、更なる急展開。
ハマるわけがないと思っていた3次元のアイドルにハマります。
その名はBOYS AND MEN。その中でも私が特に推していたのが本田剛文氏。テーマカラーはピンク。そのハマり様は最早宗教の如く、東京と名古屋を鬼のように往復しては現場に通っていました。そして今までの推したちと違うところ、それは彼が現実に存在しあまつさえ直接会える存在だったこと。私は彼に「貴方を推しています!」とアピールせんとピンクの服を買い漁り、アクセサリーも鞄もピンクという徹底ぶりでした*2。もちろん文房具や食器など身の回りの品も隙あらばピンクにする始末。今思うと正気の沙汰ではありません。
そんなこんなで2年ほどピンクまみれの生活を送っていましたが、就職やらコロナやらが重なり、次第にボイメンから遠ざかってしまいました。しかし根がオタクの私は何者かを推さずにはいられません。
そんな私が次に沼ったのが、地下アイドルでした。地下アイドルにハマった経緯を話し始めるとクソ長くなるので今回は割愛して、推しの紹介をします。
RUSH300というグループのANDYくんです。テーマカラーは赤。グループのアドレナリンを自称するファンキーでクレイジーで最高にクールな男の子です。あとダンスがハチャメチャに上手い。
彼を推すようになってから、赤い服は勿論、赤いリップかアイシャドウを使うことが増えました。色を選べるものは大抵赤にしてしまうし、赤いものを見るとちょっとテンションが上がります。最早牛です*3。
と、このまま人生お先真っ赤かな、となっていたところに思わぬ刺客がいました。
最近対バンイベントで見て一目惚れしたアイドル、H@ng_oveR の娵菜蓮さんです。
彼のカラーは……ピンク。
ここに来てピンクが盛り返してきました。心なしか家のピンクの皿達が嬉しそうです。
とはいえまだ出会ったばかり。まだピンクの復権とはいっていないですが、馴染みのある色なのでこれから徐々に生活に侵食してくることでしょう。
長々と書いてしまいましたが、本線に戻ります。
ですが、先述の推し遍歴を読んでいただけたら、彼らのテーマカラーが私の生活に甚大な影響を及ぼしてきたことはお分かりいただけたでしょう。
何を買うにも「推しの色」が基準になり、その色の物を見ただけで嬉しくなる。
あれ?
それって好きな色じゃないの?
でもね、私翠くん推しになるまでは緑の物なんて眼中に無かったし、ピンクより水色が好きな女児だったし、赤は目がチカチカしてたし……どれも好んでたわけじゃないんですよ。
それが、「推し」という存在によって認識をねじ曲げられてしまったわけなんですね。
推しが好きな余り、彼らに関係するもの全てが愛おしくなってしまった。
色という概念からすらも、推しを感じ取れるようになってしまった。
ある意味では幸せかもしれない。
けれど、考え方を変えると自我を奪われているとも言える。
さて、私の好きな色って何でしょうね……?
書いてる間ずっと考えてたんですけど……強いて言うなら黒っすね。